短期トレードと長期トレード どちらを選ぶべきか?

  • この記事では前半で、短期トレーダーとしての考え方を学べます。短期である理由、メリットなど。
  • 後半では長期トレーダーのメリットやデメリット、向いている人・性格について。あなたはどちら向き?

時間軸ごとに売買方向が違うとしたら・・

日足・1時間足・5分足があります。写真をご覧ください。※見にくければクリックで拡大

5分足
5分足
1時間足
1時間足
日足
日足

全て同じ時に撮影したチャートですが、
日足の中に24本程度の1時間足があり(休場を計算に入れず)、その1時間足の中に12本の5分足があります。

同じタイミングでトレードしても、「どの時間軸を選んだか」によって
買うべきか売るべきかがまるで異なります。

日足ではまだ上昇する相場だとしても、5分足では下落トレンドかもしれない。

「買うべきか売るべきかが全く逆になることがある」ということは、
自分がどの時間軸でトレードしているかを常に認識していなければならないことを意味します。

このページでは「短期トレード」そして「長期トレード」について詳しく学べます。スキャルピング~ポジショントレードまでの言葉の意味や、そのトレードスタイルに向いている人など。

あなたが今後、短期長期どちらで勝負すべきかのヒントになれば幸いです。

短期トレード

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「勝率の高いポイントだけで勝負する」スタイル。

短期トレードをざっくり言うと、次のようなトレードスタイルになります。

  • 「後の相場が如何に伸びようと如何に”美味しい”相場展開になろうとそれは知らない。
    ただ今すぐに儲けたい」
  • 今下落しているなら売るし、指標発表で急激に上昇するなら買う
  • 「ハイレバレッジで一気に勝負を掛ける!」
  • コツコツと確実にとれる値幅を稼いで行く」(これがオススメ
  • 「逆張りで反発するポイントを確実に毎回押さえる」

海外FXなどで一気に稼ごうというトレーダーもいますが、一気に失う可能性も高くギャンブル性が高いので注意して下さい。

生き残るために「コツコツと毎回値幅を稼ぐ」という堅実性が求められるのが短期トレードです。


短期のメリット

長期的に保有しない分、寝ている間に暴落していた、などの時間リスクは少なく

不慮の事故と呼ぶべき理不尽な「価格の飛び(窓開け)」に出会う機会も少ないのです。

ある意味で安全とも呼べます。


短期のデメリット

その反面、レバレッジは高くなっていく傾向にあります。

値幅が長期に比べて小さいので仕方のないことですが、

一定の金額を稼ぎ出すに当たって長期と比べた場合

レバレッジを上げるか、金額を多く投入するか、取引回数を増やすか

のどれかをしない限り、長期トレードより収益が少なくなってしまいます。

そのため、投入金額に対して多くのパーセンテージを掛けて勝負に挑むことになりがちです。

この危険性は、負けた時にあります。

全額投資とまで行かなくても、ほとんどのパーセンテージ(つまりフルレバレッジ)で勝負に挑むと、
負けた時に 「一発の損失が大きくなり過ぎるリスクを背負っている」ということです。

短期の基本

リスクヘッジ等はあまり考えず、一つの通貨ペアや株、商品で戦いを挑み、利益が出たら利食う。

そして、また次の機会を狙う。

というのが基本的な考え方です。

短期なら商品先物のCFDなどもお勧め!

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金CFDのトレードなどは難しいが面白みはある。

金CFDはレバレッジが高いだけではなく 値幅がFXよりも大きく値動きが素直なため、短期でも取りやすい傾向にあるからです。

短期トレードの時間軸について

時間軸についてですが、
ティック~1時間足程度までは短期トレードと呼んでも良いのではないかと思います。

一瞬で勝負が付き、

その場限りの値動きで稼ぎ出すことが可能なのが1時間足程度までだからです。

※4時間足や日足のトレードでは数日から数週間要する事も。


短期トレードに向いている人・傾向

短期トレードに向いているかどうかを考える上で最も重要な要素(ファクター)は
性格」です。

次のような方が向いているでしょう。

  • 性格も短気(tanki)(笑)
  • 長時間の保有は不安だ。夜も眠れない。
  • 仕事をしている。仕事中に気になってしまう。
  • 短距離走が得意だ(笑)瞬発性に優れている。
  • すぐ決着をつけないと気が済まない。
  • 確実に取れるところを取っていきたい。
  • 不確定要素は受け入れがたい。
  • 不意に自分にラッキーな風が吹くとは考えにくい。(比較的アンラッキーだ)
  • 3・4か月も持っているなんて、精神的に無理だ。
  • 一度儲けたお金が取り上げられるくらいなら、最初から欲しくない。
  • 借りたお金は返さない主義だ。

傾向として、「確実性」を求めると短期トレードに行き着くでしょう。

なぜなら、長期では「今日勝っていても明日は資金が減少しているかもしれない。」「せっかく2倍になった資金が上昇トレンドがいつの間にか終わって来月は半分になっているかもしれない。」「朝起きたら、不意にロスカットになっているかもしれない。」という危険性があるからです。

要するに、長期はリスキーと捉えることが出来ます。※短期トレーダーの考え方では。


もう少し詳しい話|トレードの種類と短期の特性

詳しい話は袋とじにしましたので、ご興味がありましたらご覧下さい。

なお、長期短期と順張り逆張りは必ずしも一致しません。混同されませよう。

※順張りと逆張りについてはこのコース最後のコラム、「トレードのコツ」で書きました。

スイングトレード~スキャルピングの違い

まずはざっくりと、「保有時間によるトレードの種類」を確認しておきます。

スイングトレード

最低2週間以上。

2週間以上(目安)と、長い間引っ張ってから利食いをするのがスイングトレード。

4時間足や日足で流れを追う」のがスイングトレードの規模感です。

デイトレード

一日の内に利益を確定する。

翌日への持越しは無し。寝ている間に利益を逃すリスクを避けるためです。

5分足~4時間足」がデイトレードの時間軸です。

スキャルピング

数PIPSで、動いている途中で(中途半端に)利益確定。

つまり、短い時間軸でトレードを行い、伸びた瞬間に利食いします。

5分足・1分足など」のとても短い足で行うのがスキャルピング。


ここまでが短期トレード~中期のトレード。長期の話はこの下に載せておきます。
※なお、長期は「ポジショントレード」と呼ぶ

短期トレードの特性

基本的に、短期になればなるほど勝率が高く、正確性が増す。ニュースに脅(おびや)かされることもほとんどない。

ただし、短期トレードで値幅を得るためには
きっちりと値動きを読む事が出来るようになる必要があります。

当サイトで教えているようなトレード技術を身に付ければ、デイトレーダーとしても活躍出来るでしょう!

覚える事べきは沢山ありますが、デイトレードのパフォーマンスを向上させる最短ルートは
「時間」について理解する事です。
時間戦略についての解説は応用講座の中にありますので、当講座に登録して読んでみて下さい。
「時間・値位置・他市場の値動きへの理解」この3つはデイトレードの必修事項!
値位置・時間・他市場の値動きを重視して教えています

短期トレードのまとめ

 確実にコツコツ稼ぐというトレードが短期トレード。

一気に増やすのが短期と思いがちですが、一気に増やしたければ長期トレードでトレンドに乗った方が資金が大きくなります。

値幅のスケールが全然違うので同じ資金量でも、長くトレンドに乗った方が資金は増えるからですね。

同じ金額を短期で稼ごうと思ったら、
回数を増やすか、投入金額を多くするか、ハイレバレッジな法人契約でFXをするか
といった措置が必要です。

「短気なんだけど、確実性を求める」人は、長いトレンドは諦めた方が賢明です。

確実に上昇しているのは、今この瞬間だけ。

明日のマーケットの雰囲気は最悪かも知れませんよ。

ここからは長期トレーダーとしての考え方やメリット、向いている人などについて解説します!

長期トレードについて

魅力やメリットやデメリットとは何でしょうか。

長期トレードの魅力は大きな値幅
長期トレードの魅力は大きな値幅

ポジショントレード(長期)のメリット

長期トレードの1番のメリットは、やはり利幅が大きいこと。

長期間ポジションを置いている内に、自分が思ったよりも利益が伸びていた!

なんてことも。

これは長いトレンドが続いた時に起こります。

そして、2番目のメリットとして、
一回トレンドに乗ったら損切りに合いにくいこと。

値位置が離れていくので、損切りまでが遠い状態でポジションを持てます。

つまり、短期トレードでは毎回損切りに合うリスクにさらされることになりますが、

長期トレードでは一旦値幅が出たらリスクが低くなります。

この点が長期で保有することのメリットだと言えます。


トレードの世界では、長期トレードを「ポジショントレード」と呼ぶ。一般的には普通に「投資(笑)」。なお、「スイングトレード」は長期ではない。詳しくはこの下で!

長期のデメリット

長期トレードのデメリットの1つは、時間リスクにあります。

必ずしもトレンドが起こるわけではなく、「一旦上昇した相場が元の値段まで戻る」ということは日常茶飯事。

※確かに値が離れているので損切りにはなりにくいが、放置していればいつかは戻って来る。
また、トレンドが発生しなければ持ち合いか逆方向なので戻って来る。

2つ目のデメリットとしては勝率が低いこと。

トレンドフォローの勝率は30%程度が平均。

  • 持ち合いの期間が思ったよりも長く、持ち合いの間利益が上がらない
  • トレンドが出る前に(押し目を作るために下落して)損失が生じる。

といった報われない期間の方が多い

さらに長期予測を読み誤った場合、長い間待った挙句、損切りに合ってトレードが終了することも。

※スワップ金利がマイナスの方向へ保有すると、FXやCFDではその間に手数料が積み重なり、さらに悲惨なことに。


FXとCFDのポイント

FXのスワップ金利やCFDのオーバーナイト金利は無料のところもある!

CFDのデメリットである長期保有コストがほぼ無い証券口座を使えば、
投資信託の10倍のコストパフォーマンスが手数料無しで得られます。

例えばクリック証券のホームページには次のように記載があります。

また、電話確認済みです。

株式CFDや金スポット、銀スポットなどの銘柄は、金利調整額の受け払いが発生します。

金利調整額(オーバーナイト金利)とは、ポジションを翌営業日に持ち越した場合に生じる金利のことで、CFDのポジションを作る際の対価として生じます。

買いポジションを保有して、翌営業日に持ち越すと金利の支払いが発生するのが一般的です。

金利調整額(オーバーナイト金利)クリック証券
つまり、株価指数CFDにはオーバーナイト金利がないのです。先物のつなぎチャートなので、時々レートが飛びますがその分の金額は修正されます(価格調整額)。

クリック証券CFDやXMの極口座を利用すれば、FXとCFDで長期保有も出来ます!もちろんプラススワップの方へ持つなら別の口座をご利用ください。

※証券会社のその他の情報は「基本‐最初の登竜門」をご覧ください。


長期の基本

利益を最大限に伸ばす
利益を最大限に伸ばす!に限る

長い期間保有することでトレンドに乗り、
「利益を最大限伸ばすこと」が長期トレンドフォローの目的です。

完全にトレンドが終わって、「下落トレンドに変わった」と言えるだけの状況が揃うまで辛抱して待っていましょう。


長期トレードなら、株価指数を取引するのがお勧め。

株価指数は株価の平均ですから、マーケットの雰囲気が良い時は安定して持っていられます。

※株価指数CFDやETFなど※ETF=上場した投資信託

景気が良いこの状態を「リスクオン」と呼び、投資資金は株価指数などへ集まる。

日本だけではなく、
アメリカの株価指数で有名なS&P500やNYダウなども保有することが出来ます。

ご存じの通り、海外株の上昇は一旦出たらとてつもない上昇になることがあります!

FXで同じことをやっても上手く行かないケースが多いですが
株・株価指数などは買いの力が強いので、 下落後の反発が大きなものになりやすいのです。

そして伸びる時は順当に伸びて行きます。


私の友人で、ホールド力が凄い奴がいます。

彼は安値でとにかく買う、というスタイル。

一度FXで800万円位飛ばしましたが、その後、株で1000万円以上取り返していました。

「長期トレードか短期トレードか」によって、選ぶべき市場もある。ということです。

忍耐力があると思うのであれば、 あなたもこのような投資スタイルが向いているかも知れません。

下落後の押し目買いはFXではなく株価指数こそ、報われる事が多い商品。


長期トレードに向いている人・傾向

長期トレンドに向いている人は、「待てる」人です。ズバリ。

一度買ったら、後は放置し、利益が出てそれがまた減ったとしても気にせず、保有し続けることが出来る人。

相場は上下します。調子の良い時もあれば、悪い時もあります。

それでも信じて待てる人。

 

待つというのは、エントリー後のことだけではありません。エントリーする時も辛抱強くチャンスが来るのを待つ必要があります。
相場は長い持ち合いがあった末に、最高の上昇があります。 その持ち合いの間ずっと待っていられなければ、最高のポイントでのエントリーは無理です。

待って待って待てる人が、一番良いところでポジションを取れるのです。


このような人が向いています。

  • ゆったりしている
  • 細かいことは気にしない
  • 上げ下げに一喜一憂しない
  • 自分の分析がマーケットの状況に対して正しいと信じることが出来る
  • いちいち普段から相場を気にしていたくない
  • 資産運用という言葉が、トレードという言葉より好きだ
  • 忍耐力がある(一番重要)

長期短期トレードの詳しい話!

詳しい話は袋とじにしました(笑)。

興味がありましたらご覧下さい。

なお、長期短期と順張り逆張りは必ずしも一致しません。混同されませよう。

※順張り逆張りについてはコース最後のコラム「トレードのコツ」で書きました。


スイングトレードは「長期トレード」ではない?

実はスイングトレードは長期ではありません

これまでのまとめ(短期トレードの話で説明しました)

  1. スイングトレードは1・2週間程度が保有のめど
  2. デイトレードは1日以内に利益確定※翌日まで持ち越すことも
  3. スキャルピングは小さな時間軸で動いている途中の値幅を抜く※数秒~数分が基本

では長期とは?

  • 長期トレードは何年も何か月も保有する
  • 中長期トレードは2・3か月間保有する

これが大体の目安です。

長期トレードを「ポジショントレード」とも言います。 中長期には特に名前がありません。

なお、投資信託の積み立て投資はそもそもトレードではないので、これらには当てはまりません。


「スイングトレードは2週間程度」と定義しましたので長期ではありませんよね。

※人によって意見は異なりますし、捉え方は様々。異論もあるはず。ご参考までに留めておいてください。


長期トレードの特性

長い期間保有するのは簡単なようで難しく、読みを間違えると長期間無駄な時間を過ごすことになります。

今月からは下落トレンドに入るかもしれません。

しかし運が良ければ右肩上がりになり、大きな値幅を取れることもあります。

どの期間トレードを行うのかは、非常に難しい問題なのでよく考えて決めましょう。


長期トレードには胆力が必要。

長期トレードというと、何か月も何年も保有するトレードのこと。

『ずっと保有しているだけだから簡単!?』なんて思われるかもしれませんが、それほど簡単なものではありません。

上昇するという保証はどこにもないからです。

なぜ上昇すると言い切れる?

いつまで上昇し続ける?もう下落するかもしれない!

そんな疑心暗鬼な人には長期トレードは向いていません。(笑)

ポジションを取っても気が気じゃないからです。

長期間不安にさらされることになります。

『いつ下落するんだろう・・・。早く利食わなきゃ。』という不安との戦い。

これが長期トレードの難しさでしょう。


チャート分析能力が高い人にも不向き。

細かく値動きが分かりすぎる人にも向いていません。下落の兆候が分かる度に『まずい。ここから下落する・・。』となるから。

確かに、いつかは下落します。まっすぐに伸びて行く相場はそうそうありません。買値より下がっている場合もあるでしょう。

それでも

長期保有するのであれば下落している期間も涙を呑んで我慢するしかないのです。


下落して元の値段まで落ちてくるかもしれません。せっかく出た利益がすぐにマイナスに変わるかもしれません。

それを耐えて、待てる。

『いつかまた上昇するはずだ』と信じられる。

それが可能な人間(性格の問題)が長期トレード・長期投資に向いています。

長期と短期を「市場」から選ぶヒント!

市場選びも重要なファクターとなります。

長期向き市場は株または株価指数

長期投資に向いている市場はやはり、株か株価指数でしょう。

※他に、債券も長期向き。

FXは一方的に動きにくいという性質を持つ市場

FXで長期投資をやると金利差による手数料を支払い続けることになるかも知れません。

スワップ金利は保有する限り毎日発生します。

方向性が合っていれば良いですが、スワップを払う側に長期では持てません。

地味な金額でも利食いは早くなる。※心理的に嫌なので

なぜFXが長期に向かないか?

一方的に円安になれば介入、円高になり過ぎれば介入(笑)。 ですよね?

国と国とのバランスがあり、貿易の上で偏り過ぎた通貨高や通貨安は問題があります。そのため、あるレンジ域の中をず~っと動いているだけ。

最終的には真ん中に落ち着いて終わり。

FXはデイトレードやスキャルピングやスイングトレードで、せいぜい2・3週間保有する。

こんな程度で十分でしょう。


短期・長期のまとめ

ということで、「長期と短期の向き不向き」についてお話してきました。

生活スタイルや性格によって取るべき戦略がまるで異なり、買うか売るか自体も変わってきます。

市場によって向いている規模がある事をご説明しました。

まずは単純に、

今後あなたのトレードは「短期か、長期か」どちらで行く?
かを考えてみてください。

その間の中長期という微妙な選択もあります。どっちつかずの人はこの中長期を選ぶのも手かも?(笑)

4時間足や8時間足辺りがそう呼ぶにふさわしいでしょう。

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以上で「時間軸とローソク足」「短期トレードと長期トレード」の項目を終わります。

この後はトレード手法やトレードスタイルについて→

実はトレード手法は3つに分類出来ますが、ご存じですか?