ギャンファンのエリアは広い
ギャンファンというツールは扇状のラインで、一度引いておけば売買ポイントが分かるだけでなく、大きな流れがどちらなのかも分かりやすく表現してくれます。今回も図で説明しますのでとりあえずご覧下さい。

これがギャンファンです。真ん中のラインがワンバイワン(1*1)。真ん中より上なら買いが強く、下は売りが強い。これが基本です。
ただ、ギャンファンの普通の引き方はこうではありません。これはスリースタータードットジェーピー独自の引き方なので正確に機能しますが、ギャン先生(W.D.GANN)が提案した当時の引き方は違います。現在ではあの引き方はモニターの関係で相応しくないのでこの引き方を教えています。
ワンバイワンより上は買い、下は売りです。原則としてはワンバイワンの方向へ進むという理論ですが、ワンバイワンからエイトバイワン、ワンバイエイト(両端のライン)までをエリアと考えて、そのエリア内を進むと考えます。
図1では反発ポイントなどがよく見えますよね。
ファンを割れたら売りです。エリアから抜けているからです。またはワンバイワンを下回った時から売りが強いという認識になります。これは移動平均線の考え方と似ていますね。
売りのギャンファン

この引き方では下落をよく取れます。エイトバイワン(8*1)というのが一番右側のラインなのですが、そのラインか一つ手前のラインまで待って売ります。
一つ、ここで違った見方をしてみましょう。
ギャンファンのエリア抜け

これはギャンファンを抜けて行った時の形です。図2ではまだギャンファンを抜けておらず、下落が続いていました。しかし、この図3では真ん中のライン(ワンバイワン)を押し目にして上昇し、上限となるエイトバイワンも抜けています。なぜなら、ワンバイワンより右は買いが強く、もはや急速な下落ではないため、エイトバイワンを抜ければ上昇出来るからです。よって、各ラインへの押し目を付けた時にはエリアを抜けるケースを検討します。

少し図3を拡大したのが図4です。
エリアを抜けてから買っても十分値幅を取れる事が多いので、しっかりと抜けたのを確認した後に買うと良いでしょう。
不利なレートがどうしても嫌ならエリア内の押し目で買っておきます。
次が最後のチャートです。図2のチャートを同じように買い目線で考えたらどうなるでしょう。

下落しているとはいえ、ワンバイワンより右側は買いに転じる事があります。そのため、ある程度下落目標値へ着いたらギャンファンの右側であれば利食いしておく事をオススメします。
下落から上昇に転じ、各ラインを押し目に上昇して行きました。
まとめ
ギャンファンは一度引くだけで、しばらく何も引かなくてもトレンドライン(しかも機能する)が複数引けるという便利なツールです。エリアごとの違いや押し目戻り売りポイントを掴め、トレードがやりやすくなるので、使ってみては如何でしょうか。
今回ご紹介した引き方はスリースタータードットジェーピーのオリジナルの引き方で、独自のセオリーに則って引いています。繰り返しになりますが、 W.D.GANN の考案した引き方でご説明して来たような使い方は出来ません。現代のモニター比率(16:9)においてギャン先生考案の引き方はかなり使いにくく、改良する必要がありました。
ライン一つ一つに対する考え方も違います。この点をご注意下さい。
また、ギャン先生の本は5冊持っていますが、ほとんどどの本にもギャンファンの事は書いてありません。書いてあるのは唯一、私と同じようにギャンについて研究した方が書いた本のわずか3~4ページのみ。残念ながら実際のトレードに使える技術ではなく、ギャン先生が本に書いたものは、もっと相場の本質に迫った心構え、考え方、相場での立ち振る舞い方です。28のルールに代表される相場格言など。
ギャンファン、ギャンスクエア、ギャングリッド、ギャンリトレースメントなど、トレードに直接役立つツールの使い方にご興味があれば、スリースタータードットジェーピーの教材でご覧下さい。
ギャン大事典や極意書フィボナッチトレーディングの進化論、もちろんFIBO&GANNライントレードマニュアルにも出て来ます。
ライントレードマニュアル初級編はこれでお終い。
お読み頂き、ありがとうございました。
本格的にライントレードを学ぶ場合はFIBO&GANNライントレードマニュアルを是非手にして、中級編以降もご覧下さい。中級編からは具体的な手法です。