水平線・トレンドラインを引いてみよう
水平線はただ横の線という意味。しかし、どこに引くのか?がポイントになる。
このページでは水平線・トレンドラインの基本的な内容を学べます。
水平線で大枠のエリアを把握する方法
~まずは水平線の概要~
基本的に、水平線は過去の意識された高値安値に引きます。主に長期の時間軸においてキーとなる高値安値です。「どこが重要な高値安値なのか」と言うと、ダウ理論やエリオット波動原理として重要なポイントなど。または現在の価格が「より大きな時間軸の高値安値」に挟まれているような場合には大天井と大底にも引いておきます。
大きな時間軸で引いておくパターン
まずは大きな時間軸から引き始めて、小さくして行きましょう。
現在の相場はこの日足の高値安値の間にいます。
まずはこれらの値位置を越えるとしたら大きなトレンドの転換点になるという事を理解する必要があり、そのために引いたラインです。
日足レベルでどちらかに値動きを引っ張ろうという大仕事をするためには、大変な労力と資金が必要ですね。という事はなかなかこの2つの値位置は抜けません。
大きな高値安値の間をウロウロするのが、毎日の値動きです。
それであれば、安値の近くは安値圏、高値の近くは高値圏であり、安値圏では買われ、高値圏では売られます。
この時、本来はフィボナッチリトレースメントを引いてポイントになる値位置で買ったり売ったりします。
その話はまだ先ですので、とりあえず、水平線をどこに引くのかを考えてみましょう。
エリオット波動原理で考えるパターン
4時間足で見ると、日足で水平線を引いた高値と安値が見えました。今はその間をウロウロしています。が、その小動きにもストーリーがあります。
天井からエリオット波動原理で言う「1波」「2波」「3波」「4波」「5波」が計測出来ました。2波と4波は戻る値動きです。
記事は水平線・トレンドラインから始まっていますが、次のページでエリオット波動原理、その後フィボナッチリトレースメントなどについても説明してあります。
原則的には1波の安値(上昇なら高値)には付けないはずなので、3波の安値までが1波なのかも知れません。
とにかく、細かな値動きではなく、このZIGZAGというインジケーターで表したくらいの大きな値動きの塊を意識すると方向性が見えやすくなります。
大きな時間軸で水平線を引いておく パート2
週足で見ると、4時間足の値動きが如何に小さかったかが分かります。
※日足が青色の線、4時間足が緑色の線、週足が黒色の線で引いてあります。
週足の大底と大天井はここにあります。
水平線を引いた安値(大底の前の安値に引いた)がその後意識され、上昇に転じた時のポイントになっている事が確認出来ます。
大天井にも水平線を引いておきました。その前の高値がありますね。
トレンドが下になるか上になるかは、この「大天井を切り上げるかどうか」に掛かっているのです。
そのため、現在高値圏でウロウロしており、高値を越えられるかな?という駆け引きを繰り広げているというわけです。
中ほどのアップダウンはエリオット波動原理などではどういう事になるのか、ぐちゃぐちゃで私には分かりませんが
一番重要な点は「大天井の高値の前の高値はより高値であり、大底の前の安値はより高い値段の安値だった」という点です。
次に安値を切り下げると、「下落トレンドが継続する」という意味になりますが、それならば
今回のセッションで大天井を切り上げるのは少し変です。
逆に大天井を切り上げてしまえば、次の安値は大底を割れないで止まる可能性が高いと言えます。
そう考えると、今の値動きが上昇に転じ、大天井を越える事がこの市場において重要な役割を果たす事がお分かり頂けると思います。本当に意味のある高値安値というのは常に、日足以上の大きな値動きです。
ダウ理論と水平線を合わせるパターン
ダウ理論とエリオット波動原理については次の項目で書きますが、
「ある程度もう既にご理解頂いている」という前提で、一つの売買ポイントをご紹介します。
これはよく「ネックライン」という風に呼ばれたりもする売買ポイントです。
- 下落して来たら、底になる前の安値高値に水平線を引く。そして、そのエリアを越えたら買う。
- 天井圏では、天井になった前の高値安値に水平線を引きます。そしてそのエリアの下抜けを売る。この下抜けの読みを前もって出来るのであれば、エリアの高値を下回った段階でエントリーしても良いです。
直近の値動きを4時間足→1時間足にするとこうなります。同じように、天井の前の高値安値に水平線を引き、エリアの下抜けかエリアの上辺で売っておきます。
底も同じ。ただ、真ん中の底はエリアを上抜けたのに再度下抜けて下落しました。
意識される高値安値で利食い
先ほどの4時間足チャートはこれらのポイントです。
下落が始まって、どこまで行くのか?→「前の安値付近までは下落しやすい」という考え方。
最終的には底を割れれば下落トレンドとなりますので一番意識されます。
ちなみにいつまでも底値を割れなければどうなるかというと、高値を越えてアップトレンドになります。
意識されている前の安値を割れればすんなり次の安値まで行きやすい、というのがこの根底にある思想です。
しかしながら、この安値は中途半端な値位置にあり、時間足が大きければ別ですが、どれほど意識されているか疑問が残ります。
つまり、その安値を割れたとしても次の安値まで行くという保証は何もありません。そのため、私はこの方法を推奨していません。
意味のある安値であれば上のチャートの底のように、その安値を割れれば下落トレンド、そして高値を越えれば上昇トレンドとダウ理論としてはなりますので一番意識もされますし、その手前までは下落しても何ら問題がないので気兼ねなく下落出来ます。
だからこのチャートもそうなっていますね。
その話はいずれ、他の項目で詳しくご説明します。
細かなアップダウンより大きな起伏の方が重要だという事だけはこの場で覚えておいて下さい。
まとめ
水平線を引く値位置は、ダウ理論やエリオット波動原理でポイントになる値位置。あまり意味のない高値安値に引いても、売買ポイントにするほどの意味合いも(文字通り)ありません。
意識される高値安値とは、「その高値安値をブレイクするとその後の流れが変わってしまう」もの。
相場構成の意味合いを最初に考えておきましょう。トレンドが転換してしまうような大天井や大底を越えるためには時間が掛かります。
越えられなければ戻ってしまい、高値と安値の間で持ち合いになります。
この他に、「意識される前の高値安値」に水平線を引く方法があります。
「他のトレーダーが意識するから」という面において、利食いポイントやポジションの保持に利用する事が可能です。
補足 水平線はそもそも必要?
このサイトのマニュアルではフィボナッチを教えています。無料で深い内容は教えられないために、水平線とかトレンドラインなどのシンプルな話をしていますが、フィボナッチが引けるようになったら水平線は必要ないと考えています。横の線ばかりで邪魔ですしね(笑)。
赤色が水平線、青色・緑色・紫色がフィボナッチです。これは1時間足の日経平均株価です。
4時間足です。沢山、引けるだけ水平線を引いてみたチャートです。
シンプルな4本の水平線に絞りました。
フィボナッチだけのチャートです。
どうでしたか。この4時間足チャートでは分かりやすく、ほぼ全ての高値安値が予め引いておいたフィボナッチでの反応です。
最初の1時間足でもそうですが、水平線は過去の意識されていそうな高値安値(で今も機能している事が多いもの)を実は後出しじゃんけんで(笑)、引きました。
ではお聞きします。
値動きの反転は、水平線で起こっているのか?フィボナッチで起こっているのか?
どちらだと思われますか。
答えは書きませんが、水平線には一つ重大な問題がありますので、その点には気を付けて下さい。
水平線の注意点
水平線を引いている値位置は単に、過去に高値安値になったものである事がほとんどです。
※直近の高値安値に引かない限り。または長期足の高値安値でない場合。
過去であればあるほどその値位置が今も機能する可能性は低く、
その値位置で反応すると考えて資金を投じる事はただのギャンブルになってしまいます。
また、沢山引くと、機能しない値位置にも引いてしまいがちです。
誰もが意識するであろう高値安値に引いて下さい。
それは4時間足などであれば直近の高値安値ですし、日足や週足レベルで現れた高値安値です。そうでなければ引く意味は無いと考えます。
フィボナッチを引けるトレーダーの場合は、水平線は引く必要はありません。
水平線の注意点2
もう一つ、重大な欠点が実は、水平線にはある事に気が付きました。
次のチャートに水平線を引いてみて下さい。
もしも引けないのだとしたら、この相場において
一体何の役に立つのでしょうか。
同じ横の線でも、フィボナッチなら引けます。
どう引いたかはここでは教えませんが、ずっと教えてきた手法です。
ほとんど全ての押し目はフィボナッチでした。そして、抵抗になった値位置もフィボナッチです。
しかし、水平線は過去の目立った高値安値に引いて、それが意識されるというのだけれども
過去の高値を越えていて何も目立った高値安値が無ければ?(笑)
世界でも随一の高騰を見せる米国株価指数で使えないような手法が役に立つのでしょうか。
オススメとしては、横のラインなら「フィボナッチを引く」という事です。
トレンドラインの基礎知識
XのAIに、このページを要約して!と依頼したら次の内容が出来上がりました(多少修正した)。
そんなこと言ったかな~(笑)という内容になっていますが、
教科書的なトレンドラインについての知識がまとまっているので掲載しておきます。
トレンドラインの引き方
トレンドラインは斜めの線です。安値と安値を結んだラインを次の安値が出来る時の支えとして考えるというような事です。
トレンドラインを支えに上昇!
トレンドラインを支えに上昇するのか?
する事もありますし、しない事もありますので、あまりこの方法を信頼して押し目買いをするのはやめた方が良いとは思います。とは言え意識されることも確か。先ほどの「意識される高値安値に引いた水平線」と似ています。
またトレンドラインを引いていると、あちこちに引く事が出来るのでラインが沢山になってしまう事もあります。
しかし、一番シンプルなこのトレンドラインというもの。
使いようによっては「結局トレンドラインで買っておけば良かった」となるような転換点に引ける事もあります。
例えばこのように、天底と2番目の高値安値は意識されます。
ダウ理論としてアップトレンド・ダウントレンドの決定を意味するのが天底なので近づいてくると意識されます。
その時に引いたトレンドラインの行き着く先が、次に意識されるポイントになったりもします。
上のチャートをご覧下さい。
また持ち合いを簡単にライントレードで判別するためには、
持ち合い時の天底から目立った高値安値にラインを引き、トレンドラインを越えない間は持ち合い、越えたら持ち合いブレイクとみなすのがライントレードの基本です。
(早い話、持ち合いのブレイクのイメージ)
移動平均線とはまた違う持ち合いの判別方法ですが、この形で綺麗に持ち合うと「三角持ち合い」になります。
持ち合いブレイク後は再度同じラインへ押し目を付けてから上昇する事もあります。上のチャートにも載っていますので
次の3つをご確認下さい。
- トレンドラインで抑えられた高値
- 持ち合いブレイク後のラインでの反発
- 底値圏の安値を結んだトレンドラインで反発
トレンドラインの注意点
トレンドラインはピンポイントで売買ポイントを作り出せるため、シンプルかつ効率的な売買ツールだと言えます。
しかし、トレンドラインは初心者から上級者まで、ほぼ全員が引けます。
そのため、よくダマシがあります。
- トレンドラインで反落(反発)すると見せかけてブレイクする
- 三角持ち合いを抜けて、反対にもう一度抜ける
これらのダマシ(フェイクと同義)が発生する事を認識した上で、的確に損切りし、新たに正しい方向へ入り直すのであれば、シンプルで売買数が少ないトレンドラインでの売買は利益を生みやすいでしょう。
イメージとしては、正しく毎回同じように引けていれば50%くらいは押し目やラインブレイクを捉えられるような感じです。
資金管理さえ上手くやれば、これでも十分、リスクリターンと勝率のバランスが取れます。
※50%・・・半分はブレイクし、半分は反転する。意識はされるが、反転するとは限らない。言い方を変えれば半分はダマシ。
トレンドラインを最速で引く方法
水平線についてが長くなってしまったので、トレンドラインはボリュームが少なくなってしまいました。
今回はとりあえず、上の3つのトレンドラインの売買ポイントと引き方を覚えておいて下さい。
またはサイト投資の基礎はタダで学べの「ライン」のページに、
上の動画『最速でトレンドラインを引く方法』の解説が載っています。
それでは次のページへ→
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