金とドル円の相関の絡繰り 逆に動くものを知る | 相対性グループ
逆に動く市場を知る 金 VS ドル円
ドル円なら、金とユーロドルをチェック。
逆に動く市場があります。例えばドル円であれば金。
ドル円がドルインデックスと同方向へ動くことはお話ししました。※前の記事「市場の相対性理論」へ
では、ドル円と反対に動くものは何か?
それが金。
金はドル円と逆に動くことが多い。
- ドル円は上昇するのではないか?
- ドルインデックスも上昇するのではないか?
そう考えるわけです。
金と米ドルの相関が肝となる。
なぜドル円と金が逆相関関係にあるのかというと、円の部分ではなく米ドルと金が逆に動きやすいというだけ。
また、金とは円建てで買える金ではなく「ドル建ての金」。
米ドル建ての金は、当然米ドルを金に変える事が『金を買う』という意味になるので逆相関です。
基軸通貨である米ドルは多くの国の取引に用いられています。よって、様々な国で米ドルで金を買う人が多いと、金価格が上昇し米ドルが下落するという構図が成り立ちます。
リスク資産の金
有事には金が買われます。
例えば戦争など。
実物そのものに価値がある金融商品が金なので、いざとなったらどの国の通貨にも替えられるから安心!というわけ。

2025年9月時点で、金対米ドルのチャートは3791ドルにまで上昇しました。これは月足チャートなので、上昇の凄さは見て分かりますよね。
ただし、金には金利が付きません!
米ドルには少なからず金利が付くので、もちろんその時の米ドルの金利にもよりますが2%とか3%でも付けば良いですよね。FXなどでもスワップと言って金利が付きます。
※ドル円は買いで持つとスワップポイントが入る
そう。米ドルです。
よって、戦争が起こっている時などはやはり基軸通貨の米ドルが金に交換され、情勢が安定している時は金利が付く米ドルに資金が戻って来ます。
- 有事なので安全な金を買う(いつでもお金に変えられる)
- 情勢が安定しているので米ドルを買って金利を貰う方がお得
ドル円と金には例外もある。
今の話は米ドルと金の逆相関でした。
しかしドル円には「円」の変化も関係しています。
円独自の変化(円が売られ過ぎた!など)により、単純な米ドルとしての方向性とは変わって来る事もあります。
そんな時は金とドル円の逆相関関係に、多少の揺らぎが出て来る事も?
米ドルだけの動きを見たい時はドルイデックスのチャートを見てください。
- DXYかUSDLLARの値動きが米ドルの動き
- JPYXが円の値動き
※前のページで説明しました。
ドル円の売買に活かすためにどうしたら良いか?
だから、金相場の値動き(GOLD、XAUUSD)とドルイデックスの値動き(DXY、USDOLLAR)を見ておけば
よりドル円の値動きが分かる!
これをすることで、単一の市場を見るだけの人と比べて、3倍の精度で分析が出来ることになります!
有利だとは思いませんか?
3倍の情報量から判断が出来る。これをもっと増やせば、4倍・5倍と多くの情報から判断が出来るようになります。他には米国金利などもチェックしておきましょう。
その他、米ドルと逆に動く市場
FXではユーロドル(EURUSD)も見ておくべきでしょう。
ユーロ対ドルの戦い。
世界で最も取引量の多い通貨ペアであるユーロドルを見ることが、ドル円を見ることよりもよほど重要なことは誰でも分かるでしょう。金やドル円の取引時にも、ユーロドルをチェックするようにしてください。
ユーロドルは金と同方向。ドル円とは逆方向に動く傾向にあります。
ユーロドルの影響は米ドルの価値を大きく揺さぶり、その結果→円高ドル安にも円安ドル高にも振れることになります。
(米ドルの価値が変化するため)
面倒臭いと思ってはいけない。
これまであなたにお伝えしてきた情報は、真にあなたがFXなどで利益を出すために必要なことだからお伝えしています。
これを面倒くさいと思ってはいけません。
単体でクロス円一つを見るのではなく、同時にドルストレート(ユーロドルやドル円)、株価平均、ドルインデックスや金相場、そして米国金利も見てください。
ここまで読んでくれたあなたなら、ご理解頂けていると思います。
相対性の話、最後はこちら!
相対性グループ
最後に、相対性チャート(正相関・逆相関の比較チャート)。これをやっていきたいと思います!
チャート上に2市場を同時に表示して、値動きの差異を見ます。
下に表示したチャートのように、ご自身でもぜひ市場同士を比較してみてください。
まずは1つご覧ください。
相対性チャート 金とドルイデックス(DXY)
相対チャートとは以下のようなものです。
青とオレンジのラインが金相場(GOLD)。そして、ピンクがドルインデックス(DXY)です。
4時間足チャートで大体反対方向へ動いている事が分かるチャートですね。
市場の相対性理論について
この相対性チャートは、「市場の相対性理論」に基づいています。
※市場の相対性理論・・・FXとCFD市場の相関関係を利用した短期トレードの売買手法。2013年頃に私が命名したものなので一般的な名称ではない。正式名称は「相関関係」または「相関係数」。
この考え方は主に短期トレードで使うもので、「リアルタイムに同方向・逆方向へ動く特性がある市場を見ながら取引する」事で勝率や正答率を向上させる目的があります。
例えば上の4時間足を月足にしてみましょう。
長期の相関関係が一致しても駄目な理由

もちろんこれでも逆に動いていますが、月足では分かりにくいですし(笑)
月足レベルで逆方向へ動いているからと言って短期トレードの実際の売買では同方向へ動いていたら失敗しますよね?
だから、今この日この時に「同方向へ動いているのか、逆方向へ動いているのか、関連が無いのか」を見ておく必要があります。
相関関係は度々変わるからです。『今月はあまり相関関係が一致しないなあ・・』なんてことはざらにあります。
そのため、月足での相関はどうでも良いのです。
実際の相対性チャートの見方は画面分割
相関係数だとか難しく考える必要はなくて、我々トレーダーが見るべきものはチャートです。
チャート上に2市場を表示して比較すれば同じ方向へ動くのか逆へ動くのかが分かります。
※実際には、ローソク足でこうやって重ねてみるのではなく、画面を複数に分割して同時にチャートを観察します。
Tradingviewではプレミアムプランで8分割まで同時表示出来ます(有料)。→Tradingviewへ →Tradingviewの料金はこちら
相対性チャート 金 VS ドル円

こちらは4時間足の金相場とドル円チャートです。
今現在は比較的ドル円と金の値動きが逆相関関係にあると言えそうですね!
相関関係の利用方法
ではドル円と金が逆相関関係にある。そして、ドルインデックスと金も逆相関関係にあると分かったとします。
※ドル円とドルインデックスの比較はしていませんが、金とどちらも反対方向へ同じタイミングで動いているわけだから分かりますよね。
- 反対方向へ動く市場(この場合は金相場)
- 同方向へ動く市場(この場合はドルイデックス)
関連市場を両方を見ているので、3つの内どれかで正解が分かれば売買すべき方向や売買タイミングを掴めます。
これが相関関係の利用方法です。
他の市場も見ておこう
- 例えばユーロドルを買っているとします
- ドルスイスが上昇し始めたらどうでしょうか?
危ない?安全ですか?
※ドルスイスとユーロドルは逆方向へ動くので、買っているなら危険。
反対に動く通貨ペア、同時に動く通貨ペア、動きの元になっている重要な商品。これらを知っていることは、トレードをする上でとても役に立つ情報となります。ご自身が今取引してる商品の特性や相対性をご理解されていますか?
ぜひ、関連する市場を見ておきましょう!
相対チャートを見る意味
その市場同士の相関関係が本物なら武器になります。
しかし、私が今書いた事が嘘だったら?どうしましょう。またはこのタイミング(今月)は相関関係があまり当てはまらない月だとしたら・・。
だからこそ自分の目で、手で、確信が持てるようになるまで確認しておく必要があります。
相対性グループとは?
最後に相対性グループについてですが、これは「基本的な正相関・逆相関の市場を一覧にした表」のことです。
予め、私が長年にわたって研究した市場相関の傾向をまとめたテキストがあります。
今月は違う、ということも時々ありますが
そういう注意すべき相関についても書いてあります。
※例えば10年債利回りとドル円が必ずしも短期トレードで同方向に動くとも限らない。しかし、ドルイデックスとドル円はほぼ確実に同方向へ動く。この違いは分かりますか?
正解は、ドルインデックスの中にドル円は含まれているから。USDJPYのUSD、米ドルが。しかし10年債利回りと関連はするものの、ドル円は他の要因(日経平均が暴騰した!など)で動く事もある。
相対性一覧チャートや詳しい解説はこちら!
「さらに分かる!最も正確な読みの出来るCFD/FX取引方法」というテキスト教材が、市場の相対性理論についての教材です。【史上最も簡単で、最も正確な読みの出来るCFDとFXの取引方法セット】というフィボナッチ手法に含まれています。
この教材は初心者向けという位置付けで、名前の通り「これ以上に簡単なトレード手法はないはず」。
たった5つのライン。それも毎回同じ引き方で同じセオリーで売買する。
それだけ。
ただ、ここに市場同士の関連を加えたら・・。
売買の精度は向上し、正答率が高くなります!
※もちろんそのフィボナッチの使い方が秀逸なので大人気教材になりました(笑)。一番売れたトレード教材です。ぜひ試してみてください。
Let’s GOLDもチェック
こちらもチェックしておいてください。
Let’s GOLDというサイトで、金とドル円や債券とドル円など現在のチャートを比較して確認出来ます。
このサイトは時間を掛けて読んでも良いと思いますよ。
相関関係を今すぐチェックしよう!
さて、長い文章を読んで頂きありがとうございました。
Tradingviewでチャートを比較出来ます。
※「シンボルを比較」という「+」マークのボタン
- 使った事が無ければまずは「シンボルを比較」を試してみてください。
- 正相関・逆相関の関係性が確認出来たら、画面を分割表示して同時に値動きをチェックします。
マーケットの全体を把握する事がトレードでは重要です。私の場合Tradingviewのプレミアムプランで、8個の市場を同時に見ています。
全てのチャートの分析を終えた上で同時に動きを見る。そうすると、単体市場だけを見るよりも値動きが分かります。
動画「相関関係の基本」(テクニカルnote基本編より)
なお、このテクニカルnote基本編シリーズは全編無料です。
視聴する方法は2つ。
メルマガ専用コースと、深い話をしている有料のコースのどちらでも視聴出来ます。
なぜ無料と有料のコースがあるかというと、全くトレード手法や内容のレベルが違うからです。
こうやって無料で公開している記事や動画は誰に知られても全然問題ない話なので、あなたの役に立てるように、皆さんに貢献するために提供しています。有料のコースの内容は知られたくない実際のトレード手法や簡単に天底を捉えるコツなど。
話をまとめると、相対性グループ・相対性一覧表とは
「どの市場とどの市場が対比しているのか?連動しているのか?」を一覧にしたものです。
※史上最も簡単という教材の特典となっています。もっと詳しい話やコツは有料になりますが、読む価値はあると思いますよ。この手法の詳細はこちら
実は奥が深いのが相対性。
市場が多すぎ!と思ったら基幹商品のドルインデックス・ナスダック・米国10年債利回りから見てください。
マーケット全体を引っ張るのが基幹商品です。
それではまた。
相対性・時間・値位置が重要です。
次は時間戦略について→
何時だから買う。そんな手法があります。結局これがデイトレードでは一番有効な手段なのです。
