5分で分かるFX シリーズ
全10回の動画を解説した記事です。※「5分で分かるCFD」も。
動画10個を再生リストにまとめましたので、こちらをご覧ください。
再生リスト 「5分で分かるFX」
1 ナンピンよりすべき事とは何か?
では解説して行きます。
FXでナンピンを続けると、勝つ時もありますが、大きなリスクをはらんでいます。
なぜなら、FXには証拠金が必要だから。そしてレバレッジを使って、ハイリスクな取引をするのがFXだから。
ところが同じ事をしていても、積み立て投資では少し話が変わります。投資信託ではドルコスト平均法だけが単体の市場で見た時の売買手法と言えます。
他に、投資先の分配によるリスクヘッジもありますが(よく卵を一つのかごに盛るな、と言われるように)、一つの市場での売買手法としては買い続けるだけ。投資信託では「利益も損失もその金額の変動がFXに比べて圧倒的に小さい」からそれが出来ますが、FXで投資信託と同じ事をやっては危険だという話です。
FXとは何でしょうか?
FXはレバレッジを使う事で外貨預金よりも大きなリスクを負って、大きなリターンを狙いに行く取引。
外貨預金なら「下がる度に買い続けていく!」という取引をして、定期預金のように積み立て続けて行っても良いでしょう。
しかし、レバレッジを掛けてリスクを大きくした状態で同じ事をやれば、高確率で破産してしまう。
なぜなら、その下落に耐えらえなくなるから。
外貨預金と比べて国内FXのフルレバレッジなら25倍のリスクを追っているので損害も25倍。これがレバレッジの恐ろしさです。
さらに大体は証拠金維持率50%が耐えられる上限ですから、強制的にいつかロスカットになってしまいます。
だからこそ、ナンピンをしてはいけない
ナンピンは投資信託でやって下さい(笑)。
FXでは使用すべきではない手法だということ。
FXの商品特性を活かした売買とは何か
では、ナンピンしないなら何をしたら良いのだよ。と言うと、
「両建て」ですね。
ここで言う両建ては、高値圏で売って、安値圏で買う方法。
決して「同じレートで買いも売りも持って、雇用統計でどっちに動いても良いように取引する事」ではありませんのでご注意下さい。
両建ての売買例
- 大きく上昇したら利確の代わりに売りで同じ(またはそれより小さな)枚数を持ちます。大体半分くらいの枚数を売るります。
- 次に、それよりも伸びるようなら売りを解除。読み通り下落してくるようならもう半分さらに売ります。
この時点で、利幅は確保され、下がって来ても利益は変わりません。 - 最後は、買値を割れて行くチャート形状になってきたら、買いは解除(利確)します。
すると売りのポジションだけが残り、利幅は伸びて行きます。状況を見て売り増しを入れましょう。
両建てのメリットデメリット
リスクが高いFXでも、安心して取引が出来るのが両建て。
利幅が確保されるので、伸びるタイミングで買いか売りをやめて(または枚数を減らして)、利益を伸ばします。
メリットは一度良いポジションを取ったら利益を残したまま次の売買へ望めるため、リスクを抑える事が出来ること。これに尽きます。
また、『少し分からないなあ・・』という値動きになった時も、天底を抜ける(または挟み込んでいる値位置を抜ける)までは考える余地があること。
注意点は、利食いをしないのでその後の売買をミスしたらせっかく確保した利幅を失ってしまうことですね(笑)。
そのミスを防ぐために適時枚数を減らして(利確して)行く方が無難です。つまり最終的には、有利なポジションを一部だけ残しておきます。
持ち合い時にはさらに効力を発揮する
高値圏で売って安値圏で買っておけば、動かない持ち合いの期間をやり過ごせます。
レンジ幅の最高値と最安値を抜けたらそちらの方向へ行くわけですが、ごくわずかなリスクでその両方のポジションを取れるのもまた、両建てです。
5分で分かるシリーズについて
以上が第一回の内容の記事版です。動画は再生リストでご覧になってみて下さい。
もう一つのシリーズは「5分で分かるCFD」。
宜しければこちらもどうぞ。
それでは第2話以降も解説して行きます。
2 エントリーよりエグジットは難しい?
エントリーは簡単!
出来る限り引き付けてリスクリワードが良さそうなポイントで入るだけなので、エントリーだけなら比較的簡単です。タイミング勝負みたいなところがありますよね。
エグジットは難しい・・・
しかしエグジットには「欲」が絡む。まだ伸びるのではないか、伸びるのなら利益確定するのは早い。損失になっている、損失を確定するのは嫌だから戻ってくるまで待とう。このような具合に。
ただ、そんなエグジットも
あるものがあれば、もっと簡単になります。
エグジットには「目標値」が必要
エグジットする値位置を決めるポイントになるものは、その時のチャート形状か、状況の変化、または値位置です。
チャート形状
反転する形になった時。例えば、安値を切り下げたらエグジットする、などのルールを作る事が可能です。
状況の変化
上昇していた金利が、下落に転じた時など。ファンダメンタルズとしての要因です。
値位置
抵抗になる値位置まで上昇した時、上昇の目標値へ到達した時など。それ以上伸びないのなら、一旦戻ってくるわけですから一部だけでも利食いしておいた方が良いからです。
この上昇目標値というものを、出来る限り値動きにマッチする形で、自分の中で決めておくと利食いは出来ます。
「値動きにマッチする」と書いたのは、自分だけの目標値というわけではないという事です。実際にその値位置にまで行くと多くの場合で反落してしまうような値位置に自分の目標値を合わせます。
なぜなら利食いした後でさらに伸びたら嫌ですよね?(笑)
では、どうやったら「利食い目標」を『相場の目標』に合わせられるのでしょうか?
フィボナッチを使う
伸びて行く時に上昇が止まるのは、上値抵抗線があるか、上昇目標値へ到達したかの2つの理由が考えられます。※あくまでもテクニカル要因としては
上値抵抗線はまだ、前回高値などのダウ理論から考えられるケースもありますが(最高値圏でなければ)、上昇目標値はフィボナッチでしか出せないでしょう。
他にピボットというものありますが、これは正解になるとも限りません。より多くのトレーダーが使用しているのがフィボナッチ。※フィボナッチもマイナーだが(笑)、さらにマイナーなのがピボットだという事ね
そして、フィボナッチなら
実際に反落してしまう事が多いポイントを教えてくれます。
フィボナッチで上値抵抗線となるラインも出せますし、上昇目標値も出せます。つまり、値位置に関してはフィボナッチで全て解決するというわけ。
実際にその値位置まで行ったら反落するなら、利食いしておいた方が良さそうですよね?
3 レバレッジは何倍が良いのでしょうか
レバレッジ1倍とレバレッジ1000倍では全く違う
レバレッジ1倍は外貨預金と同じ。100万円で1万通貨買うのがこれにあたります。
レバレッジ1000倍はその千倍!つまりリスクも千倍です。細かい事を抜きして考えると、100万円の証拠金なら10銭下落しただけで全てが無くなります。ギャンブルですねえ。
スプレッドが小さいFXでレバレッジ1倍で外貨預金の代わりに買う事も出来なくはありません。ただ、あくまで差益を得るのがFXである以上、本当に外貨へ両替出来るような証券会社も少ないですし、もう少しレバレッジを上げて利益を狙いに行きたいところ。
適正レバレッジ
では、適正なレバレッジとはどのくらいの事なのでしょうか。
私の考えでは10倍くらいが妥当かと。日本のFXでは25倍まで掛ける事が出来ます。※2021年時点
10倍というのは、100万円の証拠金があったら10万通貨買うという事になります。10万円なら1万通貨。どうでしょう。レバレッジを張り過ぎていない良い感じですよね。
難しい事を考えずにこれに合わせてもらうと、大損をぶっこく事も少なくなるはずです。
逆に25倍フルでレバレッジを掛けた場合
100万円なら25万通貨買う。10万円で2万5千通貨買う。
どうでしょう。FXトレーダーなら、何となく危険な香りがすると分かって頂けるはず。
もちろんチャンスの時だけは、ここまでは行ける!という具合に考えて頂いても良いでしょう。車が180キロまで出るのに60キロで走っているようなイメージで。
まとめ
レバレッジを適正に保ちましょう。
要点をまとめると、言いたい事はこれだけです(笑)。
- レバレッジ1倍は少なすぎ。※外貨預金と同じ(笑)
- レバレッジ10倍は適正。
- レバレッジ25倍は、かなり頑張っている感じ。
- レバレッジ50倍~100倍はリスクが高く、レバレッジ1000倍は…破産。(笑)
4 トレンドの認識方法 例えば4つ
まず、高値安値の切り上げ
最初はやはりダウ理論で、皆さんご存知の方法です。
高値も安値も切り上がっているのなら、
「次に安値が切り下げて高値も切り下げるまではアップトレンドが継続している」という考え方です。
全員が認識している以上、この方法でトレンド転換が分かる事はとても多いです。
内包するローソク足が陽線か、陰線か
今トレードしているのが1時間足や4時間足だとして、日足が陽線ならその日は上がるわけですし、ね。
如何に下がっていようと、日の終わりまでには上昇に転じるはずです。それであれば、売るのではなく、安値で買っておけば良くないですか?
つまり、押し目買いが出来てラッキー!と考えるのが正解という事になります。
陽線と陰線の数。どちらが多い?
陽線の数がやたら多くなってきたら・・・もしかするともうアップトレンドになっているかも知れませんよ。
よくあるのが、持ち合い中に小さく陽線が連続して、そこからトレンドが発生するパターンです。
注意して見ていて下さい。結構ヒントになりますよ。
上昇傾向か、下落傾向か。終値で考える
高値安値を無視して、終値だけで考える方法です。ラインチャートにしてみたら分かります。
終値が向かっている方向へ進むのであれば、途中多少のアップダウンがあったとしても、どちらへ買うのかは決まっています。
移動平均線だと20SMAとか、ローソク足数十本分の終値を表示させる事になりますが、1SMAがラインチャートです。人生に一度は(笑)表示してみて下さい。
よくあるのは損切りカットに上昇していても、4時間足の終値は常に下落へ向かっている。そして、大暴落。こんな値動き、見た事ありますよね?
まとめ
トレンドを認識する方法はダウ理論だけではありません。
- 高値安値の切り上げ
- 内包するローソク足が陽線か陰線か
- 陽線の数、陰線の数
- 上昇傾向か、下落傾向か(終値)
この4つはどれも簡単に見られる方法です。意識してみて下さい。
5 山と谷を制覇しよう
フィボナッチを使えば天底は取れる
いつもこればかりで申し訳ないのですが(笑)、フィボナッチを10年以上研究して来た人間なのでこの話をします。
天底を取るのはとても得意です。そして簡単です。
第1話の「両建て取引」の話でも書いたような、底で買ったら高値で売り、安値で買って・・という売買をするには全ての天底を理解している必要があります。
そして私はこれが出来ます。フィボナッチを使うから。
実際に出来ている以上「フィボナッチで天底は取れる」となります。そして、私に出来るのなら当然、あなたにも出来ます。フィボナッチを知れば。
ダウ理論
高値安値の切り上げの話は第4話の「トレンドはダウ理論だけじゃないぜえ」で書いたように、
アップトレンドの認識を高値安値で考える事が出来ます。
同時に、ダウ理論は買い場も提供してくれます。
正確な買い場ではないのですが、こういう事です。
損切り位置を提供してくれる → 引き付けてから買える
- 高値を切り上げました
- 安値を切り上げるはず
- では安値に引き付けて買おう
損切り位置を提供してくれます。
サポートライン(支持線)
ここで言うサポートラインとは(別にラインである必要もありませんが)、長期足の高値安値の事です。
大きなアップダウンの中で、小さなアップダウンがあり日々のチャートがあります。この前提で考えて下さい。
週足の押し目で買えれば、大きな値動きを取れます。その週足でポイントになる値位置はどこか?
この視点が、簡単に押し目を掴ませてくれます。
まとめ
山と谷を掴む方法を3つご紹介しました。
私はこの天底を取るのがとても得意です。あなたも天底を諦めるのは早いかも知れませんよ?
- フィボナッチを使う
- ダウ理論を使う
- 週足レベルのサポートを使う
以上です。